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彼の隣に滑り込むように座る。
そして、ちょっと微笑んでみせた。
彼は私を、興味有り気にみつめていきなり言った。
『優子さん?いくつ?』
ここは、ち●県市●市。
海沿いに企業の工場が建ち並ぶ街。
大手企業の工場や、会社で働く人間がたくさんいる。
その場所から、ほど近い時間制の店だ。
店の従業員。つまり働く女性は、世で『 熟女』と言われる年齢の女性ばかりだ。
みな、齢50を過ぎている。まさに!熟女。
そんな年齢の熟女を集めた店だった。
その中では私は若い方だった…。
そう…笑えるが…。
ここは、『熟女パブ』と、銘打って営業している時間制の店なのだ…。
しかも、北から出稼ぎで来ている、熟女。と言う触れ込み。
だから店の名は…、「●国」(日本の寒い所をこう言います。)
ビルの二階。
下はラーメン屋。
上は、歯医者さん。
近くには、競艇場外券売り場。
道路をはさんで、スーパーもあった。
『ん?私?いくつに見える?』
飲み物を作りながら、ちょっと意地悪に聞いた。
彼の瞳が、まっすぐに私を見つめちょっと笑った。
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