黒い太陽 『一陽』

of the eye

ち●県市●市。海沿いは、全て埋め立てで出来た工場群。

かなりの大手企業が立ち並ぶ。

造船…。電力会社…。石油会社…。鉄鋼会社。

どれも、日本では五本の指に入る会社ばかりだ。

そのそばにある店。「熟女パブ」と銘打って営業している「●国」という店。

店の造りも変わっていた。店内は個室風に、仕切られている。ドアはついてはいない。

ほとんどの席が２人から４人掛けの席だった。一番奥の席はちょっと薄暗くて、みんなは、ふざけて「VIPルーム」と呼んでいた。

変わっているのは、ほかにもあった。店内には大きなモニターは無いため、カラオケは個室に置かれた、専用のモニターを見ながら歌う。

このモニター…。その頃流行りだした、薄型液晶テレビ。もちろん、店内の席でテレビも見られた。

こんな造りのため、よからぬ事を考える輩もたまにいた。