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「おはようございます、レッドさん。」
まだお日様がちょこんと頭をだしたばかりの朝、外でポッポがうるさく鳴いている。
「…おはようございます、コノハさん。」
オレはあくびをこらえながら言った。
大きく伸びをし、窓から少し見える太陽を見て、
「なんでコノハさんがいるんですか!?」
おかげですごく目覚めがいいけど。
「いや、早く返事をして欲しくて。」
返事?
ああ、あのことか。
「…まさか忘れてました?」
まさか、ちょっと心の迷路に迷っただけさ。
「いえ、覚えてますよ。フシギダネのことですよね。」
その言葉にホッとため息をつくコノハさん。
「よかった、覚えていてくれて。それで返事は?」
「もちろんもらいます。」
嬉しそうに微笑むコノハさん。
「ただし1つ、条件があります。」
オレはコノハさんの顔の前で人差し指を立てた。
「条件?何かしら。」
「フシギダネを一回逃がしてください。」
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