トキワシティ

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「逃がす、ですか。」 「はい。」 「どうしてですか?モンスターボールを渡せば済むことじゃないですか。」 「確かにそうすればいいかもしれないけど、オレは自分の手でポケモンをつかまえたいんです。」 しばらくコノハさんは黙り込んだ後、 「分かりました。では10時に1番道路に来て下さい。」 そう言ってコノハさんは出ていった。 オレは時計を見る。 9時30分。 あれ?外は確か… 窓から外を覗いて見る。 太陽が少し頭を出しているのが見える。 『どうもありがとうございました!』 どこからか元気のいい声が聞こえてくる。 数秒後、太陽は横に動き出した。 「…そうか、トラックか。」 オレは急いで用意を始めた。 「…ぴかぴ?」 オレはベッドを見ると、ピカチュウの寝ぼけた顔が見えた。 「今ごろ起きたのかよ、ピカチュウ。」 まあ、オレもだけどね。
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