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「ぴ、ぴか…。」
ピカチュウは起き上がらなかった。
「わしの勝ちじゃの。」
おじいさんが言った。
「分かったかボウズ。お前さんはまだまだ若すぎなんじゃ。」
「まあ、わしが強すぎたんじゃがな。ほれ、ピカチュウを連れて早くポケモンセンターに行きなさい。」
オレは悔しくて何も言えなかった。
すると、思い出したように、
「そうじゃそうじゃ。お前さんがジムを回るんじゃったら順番なんか関係ないが、このトキワジムはカントー1を誇る。挑むなら最後にしなさい。」
「…ありがとうございます。」
オレはそれだけ言ってピカチュウを抱え、ポケモンセンターに向かって走りだした。
「…ふむ。」
おじいさんは誰に言うこともなく、
「必ずまた来るな。」
そう呟いた。
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