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陽一は椅子から降りて
晃司同様床に座ると、
ゆっくりとした口調で
話し始めた。
「…俺が『声』の電波を
聞く事が出来る
『選ばれた人間』
である事、それと
『選ばれた人間』は
宇宙じゅうを飛び交う
無数の電波を操る事が
出来るって言ってた。
その為に必要な
『精神電波を操る機械』の
作り方も教えてくれたよ」
陽一はそう言うと、
机から大学ノートを
取り出し、
「これに『機械』の
作り方が書いてある」
と言って笑った。
晃司はどうしたら
いいのか、
何を言ったらいいのか
全く解らなくなり、
ただ、
目の前にある
「機械」の作り方が
書いてあるという
ノートを眺めていた。
晃司には理解不能な
言葉の数々に、
「こいつやっぱり
おばさんの言う通り、
変になったのかも
知れない」
と思った。
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