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「………帰る」
龍斗はドアを蹴り開け、廊下に出て行った。
「ラグナ、保護者面談よろしく」
「おい」
「学校にいても、つまらん。先帰る」
「何様だ、お前」
「天才?」
「疑問形か。ぶっ飛ばすぞ?」
「……何で俺が学校嫌になるのかは保護者面談でわかるはずだから」
そう言って龍斗は校舎から出て行った。
「やれやれ、また面倒くさい事になったものだ」
ラグナはため息をついて、呆れる。
「保護者面談とやらの時間まで街を散歩するか……」
そう呟くと、ラグナは翼を広げ、校舎の窓から空へと飛び立つ。
「ふむ…夜の時は分からなかったが、朝や昼になるとなかなかの景色だな」
どうやらこの街は、山と海に同時に囲まれているみたいである。
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