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「しまっ……」
だが獣達は、ローブの人間を通り越して、龍斗を襲った。
「マジかよ!?」
龍斗は横に跳んでかわしたが数が多すぎるため、あっけなく、とり押さえられてしまった。
「ぐあっ!」
龍斗の上には狼型の獣が乗っかり、今にも食いちぎる勢いだ。
「この…!」
龍斗は獣の腹の下から思い切り蹴り上げた。
「ガルァ!?」
獣は鳴き声をあげ、空中に吹っ飛んだが、それだけではすまなかった。
すでに龍斗が起き上がって飛び上がっていた。
「ぶっ飛べ!」
顔面に回し蹴りを入れられてさらに吹っ飛んだ。
そして、そのまま動かなくなった。
龍斗はローブの人間に近寄り胸倉をつかんで怒鳴った。
「何してんだよ!危うく死ぬところだったぞ!?」
ローブの人間は疲れたような顔で言った。
「すいません、私の力不足です。ですが、あなたも早く逃げなさい。でないと、本当に死にますよ?」
龍斗は若干ビビったが、冷静さを取り戻し、
「……あんた、剣みたいなの持ってるか?」
「……護身用の刀ならありますが、どうする気ですか?」
ローブの人間は刀を渡しながら言った。
「決まってんだろ。あいつらをぶっ殺す」
と龍斗は刀を構えながら言った。
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