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龍斗は、ポカンとしていたが、腹を抱えて笑い出した。
「アッハハハハ!マジで!?あんなのが!?冗談は顔だけにしとけよwww」
「「………え?」」
「いやいや、どこのファンタジーですかwwwちょ、腹が痛いwww」
挙げ句の果てに、地面を叩きながら笑っていた。
ガルマは自分がバカにされているのを知り、顔がどんどん赤くなっていた。
「貴様…!!」
さらに、体全体が赤くなっていく。
「我を愚弄するか!!」
背中に持っていた大鎌を手に取り、龍斗に飛びかかった。
「うおっ!?」
龍斗は後ろに跳んでかわした。
「アブねー……!?」
先程、龍斗がいた場所がごっそりと、えぐり取られていた。
「……破壊力はすげーな」
と、感心していた。
「死ね!!」
ガルマが大鎌を振りかぶってこっちに向かってくる。
「大振りすぎだって!てゆーか、お前が死ね!」
龍斗はガルマの腹に蹴りを入れ、距離を取った。
かと思いきや、いつの間にかガルマの懐に入っていた。
「な…!」
「--裂光(レッコウ)」
下から、思い切り突き上げる攻撃がガルマを襲った。
「くっ…」
ガルマは真上に飛んでかわしたが、それは龍斗の罠だった。
「ラッキー!」
「!?」
龍斗は家の壁を飛び移りガルマのさらに上にいた。
「--狼牙(ロウガ)」
体を回転させ、遠心力をつけた刃をガルマに叩きつけた。
「ガハッ!」
ガルマは背中から思いっきり地面に叩きつけられた。
ローブの人間は、魔族にここまで、圧倒している人間を見たことがなかった。
ましてや、相手は魔王の部下の中でも弱い方だが、少なくとも特攻隊長である。
攻撃力だけなら、相手の方が上だった。
「あの子…私の見る目は間違っていなかったようですね…」
と軽く笑っていた。
ガルマと龍斗の一騎打ちは、そろそろ終幕に近づいていた。
「貴様…!!」
「…そろそろ終わりにしようぜ」
龍斗は刀を鞘にしまい、居合いの構えをとった。
居合いを見たことがないガルマは
「バカめ!もらった!」
と、突っ込んだ。
「バカはテメェだ……奥義--絶空(ゼックウ)」
鞘から刀を一瞬で抜き、高速の連続切りがガルマの体を捉えた。
「ガハッ…!バカ…な」
とそこで、ガルマは息絶えた。
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