ボクっ娘彼女とクリスマス

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パシッ 「えっ…………?」 力をいれていた手が突如、何かに押さえつけられる感覚に襲われる。 突然の出来事に頭の処理が追いつかない。 わけが分からないまま、その違和感の元を辿って行くと………… 「いやぁ~、ごめんごめん! 待った?」 わざわざセットしたに違いない黒い髪をボサボサにし、ニカッと笑顔を向ける『彼』の姿があった。 「せっ、先輩!?」 「はいっ、ばちこーん!!」 「ふあぁっ!?」 突然の登場に思わず驚愕の声が漏れた瞬間、何故かデコピンをされた。 痛い、かなり痛い、ジンジン痛い。 一応手加減はしてくれてるんだろうけど、それでも痛いものは痛い。 若干涙目になりながらも『先輩』に文句を言おうと顔をあげると――――目の前に『先輩』のとても綺麗に整ってらっしゃる顔があった。 …………胸キュンが死因ってあるのかな。 「ふあっ、ふあぁっ?」 「何その鳴き声、可愛すぎるんだけど。…………お持ち帰りして良い?」 「ふあぁっ!?」 「HAHAHA、冗談だよ冗談」 「…………ふあぁ」 「いや、そんな露骨に残念がられると逆に俺が恥ずかしいんだけど…………って、話がずれちゃったよオイ」 『先輩』がうっすらと頬を赤らめながら、そんな事を呟く。 いや、だって『先輩』は自分のお顔の出来がどれだけ良いか分かってますか? そこら辺のイチャイチャしてるカップルのバカな野郎達よりも数億……いや数兆倍はカッコ良いんですよ? そんなの(良い意味で)が目の前にあったら、誰でもドキドキして呂律どころか心臓の心拍数だってうなぎ登り、めちゃくちゃになるってもんですよ、はい。
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