昼涼み

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由紀子は授業中だった。 前では先生が何かわけのわからない事を言っている。しかし由紀子は自分の頭が悪いとは思っていない。 カコブンシって何を構成してる分子なんだよ、日本人なら日本語使えよ。とそういう風に思いながら窓の外の中庭をぼんやりと見ていた。   由紀子「ん?」   木の枝に何かひっかかっている。ガチャガチャのカプセルほどの大きさで、銀色の何か。 クリスマスの飾りとは思えないし、実にしてはメタリック過ぎる。由紀子はひたすらにそれを気にしたまま放課後を待った。             待ちきれなかった。由紀子は「ケセランパサランが悪いんだ!アッチョンブリケ!」と叫ぶと教室を飛び出して中庭へと走った。 途中見回りの先生に制止されかけたときは頭が眩しかったが、そこはタモリの物真似が役に立って逃走できた。   由紀子は腰の筋肉を意識しながら木に体当たりをした。 銀色の玉が上から降ってきて、由紀子はみごとにキャッチした。   手にとるとそれは本当に鉄でできたガチャガチャのケースだった。銀色の玉。略して銀玉だ。   由紀子「なんでこんなものが?何が入っているのかしら。」   銀玉「助ケテクダサーイ」   由紀子「・・・げっ」   由紀子は聞き覚えのある声にかなりひいた。 しかしほったらかしにするほど悪に目覚めてはいないので由紀子は銀玉を開けた   ばんっ!   由紀子「きゃあっ!」チョフ「タスカリマシター。アナタハー命のポンカン。」 由紀子「なんであんなに小さな容器に収まってたのよっ」 チョフ「アレハ飛行船。気圧ヲ考エテイナカッタラ、地球ノ大気ノ重ミデ潰レター」 由紀子「なるほどね。・・・」       由紀子「ってなんで飛行船だけ潰れてあんたは潰れないのよ」 チョフ「形状記憶合金」 由紀子「おーいここに宇宙人おるー」 チョフ「ツカマエナイデッ」
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