LIKE or LOVE?

3/12
前へ
/186ページ
次へ
俺は心の中で納得しながら、渋々立ち上がる。 「じゃあ俺着替えっから、鈴、早く外に出ろ」 「じゃあ早く起きろよ」 と、鈴は毎度同じ捨て台詞を吐き捨て、俺の部屋から出て行った。 鈴と俺の関係は、ただの幼なじみ。 親同士が仲良しなので、昔から一緒に遊んでた。 俺は長袖のワイシャツを着て、黒の長ズボンを履く。 カーディガンを着るかどうか悩んでいたら、ノックも無しに扉が開く。 「あのさぁ~、カーディガン着るか悩んでる暇あったらさっさと飯食えや」 「鈴、ノックぐらししろや!」 鈴は明らかに不機嫌だった。 「あんたいったい今何時だと思ってんの?」 俺は時計を見ると、7時であった。 「なぁんだよ。まだ7時じゃねぇか」 「馬鹿か。あれは壊れてるって言ってたでしょ」 そういえば俺の部屋の時計壊れてんだった。 「じゃあ今何時なんだよ」 「7時40分」 ・・・・・・。 「遅刻だぁー!!」 「健太のせいだ」 「つうか早く言えよ!!」 「健太が着替えるって言ってから20分も出て来なかったのが悪い」 結局俺は、朝食を食べられずに学校へ向かった。 「そーいや鈴、今日は眼鏡だな」 普段はブスになるからコンタクトって言ってんのに。
/186ページ

最初のコメントを投稿しよう!

239人が本棚に入れています
本棚に追加