発作

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久しぶりの発作が起きそうな予感 と言っても2週間前も酷かったけど 。 小さい頃から付き合う喘息は 多少の息苦しさがあっても麻痺してるから すぐには病院かけこまない 『明日でいいかなあ』 毎度これ。 そしてだけど段々苦しくなる 息苦しくなってくる。 夜、真夜中から明け方は超不安な気持ちが 波となって私に襲いかかってくる。 《ほうらあ、苦しいだろう》 《息できないだろう》 暗闇の中 静寂の中で波に飲まれる が、それでも自分の気管支に少しでも 息が通る道を作ろうと 身体が小刻みに動かしながら探る私。 『どこ? 息ができる場所はどこ?』 『だめ!見つけなきゃ!! あの音が聞こえないうちに!!』 そしてだけど 『ぜー』と耳に聞こえる音 『ぜぇーぜぇー』 『ひゅーひゅー』 私の気管の音が無情にも鳴り出す。 音を聞くだけでパニックになる 長い付き合いの喘息なのに 1番嫌いな音 何とかこの苦しさ、息苦しさ 呼吸困難から抜け出したい思いから 必死で楽に呼吸できる姿勢探し続ける 正座したりあぐらかいたりベットに寄り掛かったり 正座した両足に両手をつき押さえ込み踏ん張る 喘鳴が聞こえ始めたらどんな姿勢になったって 無駄だとわかっているけれど身体の位置を変える 何度も 何度も それは息をしたいから 少しでも呼吸ができる道、気道が欲しいから。 背中の筋肉も胸の筋肉も痛くなってくる。 無理に呼吸をしようとして胸いっぱいに吸い込む でも掃き出せない ため息の時の はあー も出ない 手を口にやる こんなに吸い込んでいるのに 手への感触は息がでていないような。 口を小さくすぼめて掃き出そうとするがリズムが崩れて尚苦しい 意識が朦朧してくような感覚 それでも、明日になれば 明日になれば病院が開く 病院行けば点滴してもらえる 吸入だって、ネブライザーしてもらえる すぐ苦しさから解放されるんだ 期待、希望の精神状態で苦しさと闘い 時間が気になり時計の針を気にし出す。
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