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「うー、夕太ぁ!暇だよぉ」
さすが平日の朝、普段つけないテレビをつけてみたが、ニュース番組しかやっていない。
暇だと言いながらゴロゴロしている美雨ちゃん……ゲームでもやらせてあげようか……いや駄目だ!俺が持っているゲームと言ったら未成年はやっちゃいけないアダルトなゲームしか無いんだった。
「うーん……じゃあこっちから電話かけてみようか?」
携帯電話に登録した有紀さんの電話番号に発信する。
「もしもし?」
5コール位鳴らすと、普段聞くことが滅多にない若い女性の声が聞こえた。
喋ろうとした瞬間、俺の手にあるであろう携帯が一瞬でどこかにいってしまった。
「おねーちゃん?」
いきなり携帯を取られてびっくりしたが有紀さんと話したかったんだろう。
「あっ美雨?」
「そうだよ」
「元気にしてる?夕太さんに迷惑かけてない?歯はちゃんと磨いた?」
「大丈夫だってば、ほんとおねーちゃんは心配性なんだから」
携帯から声が聞こえてきたが本当のお母さんみたいだな。
なんて微笑ましいんだろう。ニヤケながら見ていると家のチャイムが鳴る音がしたので見に行くことにした
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