1人目の客

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1人目の客

「いらっしゃませ。」 「あ、あの~。フシギな店があると聞いてきたんですけども、ここでいんでしょうか?」 やってきた客は20代後半から30代前半ぐらいの女性だった。 女性はおどおどしながら畄花に話しかけた。 「フシギな店・・・そうですね。フフフ。店名はメルスィと言います。以後お見知りおきを。意味はフランス語で『ありがとう』です。」 「は、はぁ~。」 女性は、あまり興味がなさそうに相づち程度に答えた。 「まぁ~立ち話もなんですし、こちらへ。」 畄花は女性を奥へと案内した。
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