構え~プロローグ~

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?「世の中つまんねえ…」 窓際の一番後ろの席に座り、ぼんやり外を見ながら俺、雷谷 拳(らいたに けん)は呟いた。 拳「つまんねえ授業、つまんねえ学校、そしてつまんねえ連中、嫌気がさす…」 前では歴史の教師が、ちょんまげのカツラをかぶりながら織田信長について語っていた。 拳「…はあぁぁ…寝よ…」 大きな欠伸を一つし、俺は深い眠りについた。 ?「コラ拳、起きぬか!!」 俺が気持ち良く寝ていたら、誰かが俺の耳元で怒鳴り、俺を起こしてきた。 拳「…うっせえな」 俺は「ちっ」と舌打ちをしながら顔を上げる、するとそこには黒い長い髪をポニーテールに縛った女子生徒が立っていた。 拳「てめぇ…刀奈…」 俺は俺を起こした女子生徒、風宮 刀奈(かぜみや とうな)を睨みつける。 刀奈「なんだ拳、私に文句を言うのか?残念だが貴様に私に文句を言う理由は一つもない、なぜなら私の方が正しいからだ」 胸を張りながら凛とした声でそう言う…無い胸張るなよ…
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