＊鋼の詩…切なる物語…＊

✨エド✨…向かい合わせ…

いつも気付くとアルがいる。俺と向かい合わせになって。

―――またこの夢。

アルが口を開いて何か発しようとする。

　　　　来る

『兄さん？なんで兄さんには体があるの？』

『兄さんのせいで…僕はｯ…』

『どうしてくれるんだｯ！ねぇ！！』

『いつになったら戻れるの？！』

『兄さんｯ…！！』

苦しい。。呼吸が乱れる。息がうまく出来ない。

でも、耳だけはふさがない。

全部…本当の事だから。うけとめなければ。

逃げれはしない事だ。

弟に辛い思いをさせてるのも本当。事実……真実…。

でも…でも…最後に言われるこの言葉だけは…

『兄さんなんて……』

――キキタクナイ――――

『嫌いだ…。』

おまえには本当に苦労をかけてる。けどおまえは愚痴の一言も言わない。

俺はおまえに怨まれてもいい。むしろかってでよう。

おまえの辛さが…苦しみが…負担が少しでも減るのならば。

だから俺は聴き続けよう。

尊い夢の中で憎悪と邪心に満ちた言葉を。

おまえとみせかけだけでなくしっかりと向かいあうために。