偽善愛

2/31
前へ
/40ページ
次へ
3時間。もしくは最短1時間の恋人ごっこ。 一緒にお風呂に入ろう? あぁいいよ。 今、私はあんたの恋人だもんね。 そのくらいお安いご用さ。 私と夢を語りたいって? 冗談はその汚いブツと顔だけにしてくれよ。 私と夢を語りたければ札束出して頭下げやがれ。 そしたらそこら辺に転がってるような石ころみたいな安い夢物語を歌ってやるよ。 本当の夢? あんたには死んでも教えねぇよ。 そんな私に付いた値段は二万円。 値札の付いた私は何を売っ払ってしまったのかな。 何だかとてつもなくデカイものを売ってしまったような気がするよ。 もう戻れないのかな? 私はさぁ昔から頭悪くってどうしようもねぇアホだけど、磨けば光る宝石みたいな夢も希望も持ってたんだよ。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

30人が本棚に入れています
本棚に追加