偽善愛

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私の胸に顔を沈めた男は誰だってこう言うよ。 何で身体売ってんの? そりゃぁ私が聞きたいよ。 私の人生どこで狂っちまったんだっけ? 彼氏はいるの? いてもあんたには教えねぇし、そんなもんあんたたちのお守りで手一杯よ。 私は愛なんてもんくそくらえ!と思って生きてきたから、人の愛し方なんて分かんねぇんだよ。 なぁ、誰か教えてくれよ。 愛は蜜の味。ってそんなにうまいもんなの? 私が客からもらった甘ったるいこのキャンディーより美味しい? 愛なんかと正反対に生きてる私にはそれがどうしても分からない。 いつだったか、私を買った男が呟いたことがあるんだ。 「お前は可哀想な子だよ」って。 愛を知らない私はそんなに可哀想か? 自分の身体を売ってお金を受け取る私の心はそんなにすさんでる? だけど私に可哀想って言った男だって所詮私でイッた男だろ? 気持ち悪い喘ぎ声出して 「ゴム取っていい?」ってイク前にゴム取って私の腹一杯にザーメンぶちまけたのはどこのどいつだよ。
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