第二話

6/7
前へ
/77ページ
次へ
『言えるわけ無いでしょう?でも…もう決めたから。最初からそのつもりだったもん…』 『…………』 はぁ…これって家出だよな!?そうだよな!? どうする?親父達に言うべきか? 『あのな……お』 親父と言いかけた時、まるで俺の心境が分かったように言葉を被せてきた。 『おじさん達には言わないで!決して迷惑かけるような事はしないから…お願い!しばらく、いや!一ヶ月だけでもいいから、おいてくれる?慣れたらすぐ出て行くからっ!』 縋るような目で俺を見つめてくる瞳は、僅かに揺れてる。 『……っ』 参ったな…聞いた以上は知らん振りは出来ないし。はぁ………溜め息しか出ない。 …でも、よっぽどの理由が有るんだろうな…只の我が儘にも聞こえないし… 『まぁいいや、この話は置いといて、とりあえず何処かで飯食おか?家に何も無いんだ。』
/77ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加