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車がマンションの駐車場らしい所で停まった。
スーツケースを引いてエレベーターに向かう亮の後を、小走りで付いていく。
歩くの早! 足長! もうちょっとゆっくり行ってよ~!などと心中で悪態付きながら必死になっていると、前を歩いてる亮がいきなり止まった。
危うく背中にぶつかりそうになった。
眼を丸くして亮を見上げると、うん? 笑ってる?
肩を揺らして必死に笑いを堪えてる亮の姿が目に入った。
『え?なに?』
私の問いに今度は豪快に吹き出した。なんだなんだ?何が可笑しい? 思わず後を振り向く私
『プハ、面白い、ひよこみたいっ、はは、ははは!』
『えぇ!!!私!?』
『お前以外に誰がいるんだ? ククッ 』
『仕方ないでしょう、亮、早いんだもん、ムッ』
『ごめん、ごめん、蘭はちびだもんね~』
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