10人が本棚に入れています
本棚に追加
俯いて沈んでると
『まぁ、分かった。料理は俺がしよ、一緒にいるときは教えるから、ちょっとずつ覚えて。俺が居ない時に困らないように。それでいいな?』
そこまで考えてくれてるんだ。なんか嬉しくて、パッと顔を上げて、出来るだけの笑顔で答えた。
『うん!ありがとう!ニコッ。一生懸命頑張るから!宜しくお願いします、師匠っ!』
一瞬、目を見開いたように見えたけど、直ぐさまぷいと反らされちゃった。
あれ?また機嫌損なえちゃった?ぅっ、どうしよう……なんかまずかったかな?
クエスチョンマークをいっぱい浮かべて百面相してると、また声が飛んで来た。
『なぁに難しい顔をしてるんだ?とりあえずこのぐらいでいいか、もう時間も遅いし、寝るか』
『え?』
それだけ?昼間の事聞かないんだ。別にどうしても理由を言いたいわけじゃ無いけど、構えた分なんか拍子抜け。
『何?未だなんかある?』
『イヤ、えっと……』
実はもっと聞きたい事はある。彼女のこととか、でもここで彼女に悪いから出ていけ~なんて言われても困るし、恐いし………今日はいいや、寝よう!
『何でもない、お休みなさい!』
最初のコメントを投稿しよう!