妖精に要請

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「はぁ、どおりで人気がなかったわけだ。途中で気付くべきだった……」 大きな木の下で休みながら独り言を呟く。 辺りを見渡すと木の陰に人影が見えた……と思う。 お腹が空いていて目が霞むから確かでない。 目だけでなく、耳も遠いし声もかれている。 「すいませんっ!!!助けてくださ~い!!!」 精一杯の力で叫ぶ。 しかし、かすれた声では聞こえないのか振り向かない。 ちくしょう。 僕は立ち上がり、人影に向かい歩いた。 だが、一向に距離が縮まらない。 おいおい、これってなんかヤバイんじゃないのか? そんな不安を抱きながらも、少しの希望を追いかける。
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