最後の日と始まり

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三人が仕事場に戻った後、その日仕事は何の問題もなく終わった。 大畑大介(オオハタダイスケ)の死と共に運ばれて来た奇妙な物はこの後、啓太の未来を完全に消し去る程の恐怖を生んだ。   三日後――。   「修っ! 何で……嫌だ!」   車輪が付いたベットに横たわり、体に無数の切り傷を持った男は啓太の叫びにピクリともしない。 数人の看護婦と医師に囲まれ、緊急手術室に向かう男の名前は松田修介。三日前に正樹が死ぬと宣言した男で、啓太の親友だ。   「嘘だろ、修っ!」   青ざめた顔で修介の名前を叫ぶ啓太を手術室の手前で看護婦が止めた。   「ここでお待ち下さい」   啓太は手術室のドアの前で一人、取り残された。この三十分後、修介の父と母が病院に到着した。 三人は無言のまま、待ち合い室で修介の無事を祈っていた。 待つ事一時間、手術は終わったが。   「先生! 修介は無事何ですか?」   手術室から出て来た医師に修介の母は泣きそうな顔で縋り付いた。だが医師の口からは、父と母、そして啓太が望む答えは出なかった。   「残念ですが……」   そう言って医師は目をつむり、首を横に振った。   「そんな」   医師の言葉を聞き、修介の父は言葉を詰まらせ、椅子に崩れ落ちる。
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