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「そう言えば、啓太君はこのお札の事も呪いの事も知らなかったわね」
そう言って美紀は啓太に近寄り、事の始まりを話出した。
「この霊札は元々、大介が死んでいた時に持っていた物なの」
「それがどうしてここに?」
「大介の親が遺品としてはいらないって言ったの。それは、この霊札に書かれてた事が原因何だけどね」
「その霊札に書かれてた事ってなんだ?」
啓太のその言葉に、美紀は口を閉じて何かを考え込んだ。クラスメイトも黙り込む。そんなクラスメイトに歯痒さを感じ、啓太は美紀を急かした。
「いったい何が書かれてたって言うんだよ!」
その言葉に、美紀はゆっくりと口を開く。
「……呪ってやる。クラスメイト全員を呪い殺してやるって書かれてた。しかも、大介の血で」
「え……」
その瞬間、啓太の動きが止まった。
「呪いって……」
そう言い、啓太の開いた口が閉まらず、啓太はクラスメイトをぐるっと見回した。
「正確に言うと、霊札呪詛(れいふじゅそ)って言うらしい」
そう言って、啓太と美紀の話に正樹が割って入った。
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