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それと同時にクラスメイト全員を睨み付けた。
啓太の言葉に美紀が重い口を開く。
「無理だよ、啓太君。そんな簡単に実践出来る方法じゃないの」
そう言い、美紀は再び口を閉じた。それを見て啓太はどんな方法なのかを尋ねたがクラスメイト全員が口篭った。
「何だよ、方法があるって言っといて結局、無いってオチかよ!」
啓太は眉間に皺を寄せながらクラスメイト一人一人に睨みながら視線を合わせて行く。クラスメイト達は、啓太と視線が合うと下を見るなりして目線を反らして行く。
そんな中、正樹が重い口を開き、呪いを止める方法を話出した。
「じゃあ、啓太。俺達の為に死んでくれ」
「はぁ?」
正樹の言葉に啓太は戸惑い、不思議がりそして、聞き返した。ただ、ゆっくりと正樹の言葉を理解する為に…。しかし、いくら心でそう思っていても、脳は正樹の言葉をしっかりと理解していた。
「ふざけてるのか、正樹」
啓太のその言葉に正樹は首を横に振り、言葉を返す。
「ふざけてない。それが、呪いを止める方法なんだ」
正樹のその言葉に、啓太は自分の耳を疑った。
呪いを止める為に誰かが死ぬ。それは、啓太にとって衝撃的な事実だった。
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