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『乃神夜良比爾夜良比賜也』
或る日、婦(オンナ)はふと突然
大事な恋人(ヒト)失った、と。
其の日、婦はふと呆然
大事な自分(ヒト)失った、と。
明くる日、婦はさて当然
大事な指(モノ)捨てたのさ、と。
来たり夜、婦はさて当然
大事な理性(モノ)捨てたのさ、と。
血眼(オメ)を開き、刃(ハ)を携えまして
さぁ、参りませう <<憎キ彼ノ男>>(ドウケ)居る場所へ
我が愛憎(アイ)は朽ちるばかりで
誰(タ)も皆も別離(ハナ)れて行く
嗚呼、ならば逃がさぬように
乃神夜良比爾夜良比賜也
或る日、婦はさて偶然
大事な恋人(モノ)失った、と。
明くる日、婦はさて必然
大事な恋人(モノ)捨てたのさ、と。
我が愛憎は朽ちるばかりで
誰も皆も腐蝕(オカ)され逝く
嗚呼、ならば残さぬように
我が餓え(アイ)は募るばかりで
誰も皆も別離れて行く
嗚呼、ならば逃がさぬように
嗚呼、ならば残さぬように
乃神夜良比爾夜良比賜也
乃神夜良比爾夜良比賜也
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