捕われの悪魔

6/6
前へ
/8ページ
次へ
「あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙あ゙!!!」 絶叫。 痛みに絶えられずあげられる声。 苦痛に歪んだ顔。 涙は…流していない。 ベルの歪んだ顔は可愛いから好き。泣いてくれたら、もっと可愛いのに…… 「あっれー?上手く剥ぐ事出来ないなー。ベル、ちゃんと手入れしてる?」 剥ぐ事が出来ないのは当たり前。元々刃じゃないんだから。 そんな事はどうでもいいけど。 「あ゙っ、ゔあ゙あ゙ぁ゙ぁ゙!!」 「五月蝿いな~、黙れないの?」 そう冷たく言い放てば、 「…んゔっ、ゔぅ」 自分の腕を噛んで声を抑える。 「ん、いい子」 そう言って頭を撫でてやるけど、皮膚を剥ぐ手は止めない。 「ゔぅっ、ふっ…ゔあ゙っ…」 「フフ…真っ赤で綺麗だよ……ベルの背中」 剥いだ場所を撫でてやる。 そうするとべったり、真っ赤な血が手につく。 舐めてみる。鉄の味。 「ベル、舐めて?」 手の平をベルに突き出す。 そうしたらベルは丁寧に舐めていって、 ああ、変な気、起きてきた。 「ねぇベル、久し振りに抱いてあげよっか?」
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加