-春-

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「はるー!はるー!!・・・  はるなー!!!」 現在AM08:00 柳 拓也は近所迷惑になるとおもいながらも 大声で待ち人の家の前で名前を呼んでいた。 「遅刻になっても知らねーぞ!!  てか、はやくこーい!!」 ドタドタドタッ・・ゴンッ・・・ 何か痛そうな音が豪快に聞こえてきたが 拓也はそんなことを気に留める余裕がなく 携帯で時計を見ていた。 ガチャッ 「遅くなってごめんっ!!  先に行ってても良かったのに(汗)」  「お前のこと待つのはいつものことだからいいんだよ・・・   んなことより、速くチャリ取ってこい!」 春奈のことが好きだからということもあるが 「・・・チャリ昨日パンクしたからニケツさせて」 「しょーがないから速くしろ!」 結局は拓也はひとが良いようだ。 「ありがとっ」 春奈は満面の笑みを拓也に向けて自転車のうしろに乗った。 「(なんでこいつの笑顔がかわいいって思っちまうんだよ!)」 顔を赤くさせ自分のなかで葛藤する拓也であった。
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