とある英雄の幸薄き話し

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ヘラクレスは虫の顔を見る 「慰めて、くれるのか?」 虫は首を縦に振る 「ありがとう!」 ヘラクレスは虫に抱きついた 路地裏で、ヘラクレスは虫にずっと話しかけていた 「そもそもな?俺って英雄なわけだよ、それも12の試練を乗り越えたんだぞ?ケルベロスを生け捕りにしてきたんだぞ?なのにこの仕打ちは無いだろ?」 虫は話しを受け流すように、先ほどの猫に構っている 「ガリュー君、居る?」 路地裏に、一人の女性が現れた 「あっ、ガリュー君」 女性は虫の元に近づく 「こんにちは、ガリュー君のお友達?」 女性が聞くと、虫は首を横に振った 「そうなんだ…どうも」 女性が一礼する、あえてヘラクレスの上半身裸体にはツッコま無いようだ 「虫、お前、ガリューって言うのか?」 虫は首を縦に振る 「猫さん、元気みたいだねぇ」 女性は、猫の頭を撫でる 「お嬢さん、名前は?」 ヘラクレスはなぜか紳士的に聞く 「天白綾瀬です…ところで、貴方は?」 女性が聞いた瞬間、女性の薄い影から、黒い子犬が飛び出した 「…綾瀬、こやつはヘラクレス」 黒い犬はそう喋って、ヘラクレスを見た 「ん?ケルちゃんの知り合い?」 「昔のな」 犬はクールにそう言った 「げぇ!ケルベロス!」 ヘラクレスの作画が、一瞬キン●マンになった
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