とある英雄の幸薄き話し

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綾瀬とガリューは子犬とヘラクレスのやり取りを見ている 「け、ケルベロス、そんな格好で、どうした」 「そちが言えたことではあるまい」 子犬ことケルベロスが、後ろ足で頭を掻きながら言う 「そ、それはどうでも良い、なんでこんな所に」 「私は今、綾瀬に飼われておるからの」 子犬はヘラクレスを睨む 「それにしても、ヘラクレスさんなんて凄いですねぇ、だってケルちゃんを生け捕りにしたんでしょ?」 その瞬間、ヘラクレスは目を逸らす 「綾瀬、こやつは私に土下座しながら『生け捕りしたってことにしてください』と頼んだだけじゃ」 ヘラクレスは、スー、と涙を流した、ポン、と肩に手を置かれる 「ガリュー」 ガリューの優しさにヘラクレスは涙が出てきた 「ヘラクレス、嘘はいけない、と言ってますね」 綾瀬が通訳する 「この、虫野郎!」 ヘラクレスが怒りの鉄拳をガリューに向けるが 「おほぶっ!」 急所に、ガリューのパンチが直撃した 「うおぉ…筋肉が凄くても…そこに筋肉はつかない…ぞ」 ヘラクレスの意識が無くなった
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