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「そうだな」
そのメモ帳を読んで手渡した風魔さんを見て、互いに笑い合った。
表情が見えなくても何となく、ねっ。
「さてと、俺 そろそろ帰るわ」
ザッ!
俺がそう言って手持ちの物を全部それぞれのポケットに入れてから(長曽我部さんのは、もう酷い有り様なんであげたよ)、立ち去ろうとすると此処に居た風魔さん以外の人が俺の方を一斉に振り返った。
「どうした?皆一斉に此方を見て…」
俺がそう言うと、何故か伊達さんは他の人に目配せをしてから口を開いた。
「なぁ…藜」
「ん?何、伊達さん」
「あのさ、お前がよかったらなんだけどよ…」
「何?」
俺がそこで頭に『?』を浮かべると伊達さんは思い切って言ってきた。
「お前も此処で一緒に働かないか?」
「へ?」
俺はいきなりの言葉にぽかんとした。
「いや、roomなら空いてるからよ。一緒に住み込みで「おいおい、ちょっと待てよ!」」
俺は伊達さんの言葉に焦りを隠せ切れず、問い掛けた。
「もっもしかしてよ…」
「?何だよ」
「アンタ等もだけど、俺の性別 男か女、どっちだと思ってる?」
その問い掛けに皆(みな)『えっ』という表情を浮かべた。
そして、暫くして伊達さんが口を開いた。
「おっ俺はmaleだと思って…」
「おっ俺も…」
「俺様も…」
「某も…」
「右に同じ…」
「同じく…」
「……(コクン)」
伊達さんに続くようにして、片倉さん、猿飛さん、真田さん、長曽我部さん、前田さん、が逝って…じゃなくて言って、風魔さんは頷いた。
「やっぱりか…」
それを聞いた俺は大きな溜め息を吐いた。
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