第1章 カフェ

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「チッ…、しゃーねー。久々に暴れるか」 俺は両手の指をポキポキとならした。 と、其処へ店員らしき人物が後ろから二人走ってきた。 「おい、お前大丈夫か?」 「ん?ああ、大丈夫大丈夫!まぁ、見てなって」 俺は店員らしき人の内の左に眼帯をした男に話し掛けられて見向きもせず、ニヤリと笑った。 「イイ気にノってんじゃ「もうその台詞聞き飽きたよ」」 相手の四人の内の一人が喋り出した直前、話の中途で俺は相手の頬を思いっきり殴った。 案の定、俺の腕力は人並み外れた力をしていたから手加減は一応しといたつもりなんだが…。 「ちょっ、おま、スゲェーな!!?どんだけ彼奴等blow offしてんだよ」 「ん?いや…別にそんなに力出した覚えないけどな…」 今度は右に眼帯をした男に話し掛けられ、俺は後ろをスッと振り向いては苦笑した。 「ふっ…ふざけんなよ!!」 俺が振り向いた隙にあとの三人が襲い掛かってきた。俺は反射的に腰を低くし避けてから後ろに回り込んだ。 「お前等じゃ、到底俺に勝てねーよ」 ガンッ 殴る相手の居ない一人はそのままの勢いで地面に転び、あとの二人は隙を突いて俺が殴った。 「さぁーて、残るはアンタだけだけどどうする?」 「ヒッ!?こっこれ、返すから見逃してくれ~」 残った一人が盗んだバックを俺に渡すと倒れた四人を連れて逃げ去っていった。 「へっ、カッコ悪い奴等」 俺はその後ろ姿が見えなくなるまで冷めた目で眺めていると後ろから声をかけられた。 「アンタ、マジでスゲェーのな!?」 「いや…、だから大したことないって。てか、さっきから同じこと言い過ぎだよ、アンタラ」 俺に話し掛けてきたのはさっきの店員らしき人の一人だった。 .
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