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「見ぃ~つけた!」
勢い余って、後ろに倒れ込む俺。女の子は抱き付いたまんま。
「ちょっ、ちょっ……ちょっと待ったあ~!」
ついぞ感じた事の無い、柔らかな感触に慌てて離れようとするが、中々少女は離れようとしない。
「ん? なになに?」
とたんにひょいと離れ、その可愛い顔を向ける女の子。
「いや……なになにじゃなくて……君、誰?」
当然といえば当然すぎる質問にも、その娘は動じる事なく、首を傾げつつ答えた。
「あたし? あたしはミオ。MGA0177ミオ。あなたはユウキ・オリハラでしょ?」
「そう……だけど……何で知ってるの?」
「ユウキの事は何でも知ってるよ!……ああ、良かった。正直、失敗する確率もあったのよね~。……ま、その時は別の個体が来るだけなんだけど」
ミオと名乗った謎の少女は俺の質問に答える事なく、よく分からない事を言う。
「えへへ~、これで使命が果たせる。やったね!」
にこりと笑い、ぴょんと可愛く小さくジャンプするミオ。
「あ……えと……ふつつか者ですが、末永く宜しくお願い申し上げます」
はたと何かに気付いた彼女は、慌てて正座して三つ指ついて頭を礼儀正しく下げる。
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