第1章~打ち抜く…止めてみろ!~

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晦日「あっ、可憐ちゃん、直ぐに用事を片付けるから、適当にくつろいでいて。」 可憐「えっ?ど…どうも」 俺は手近にあった椅子を引き寄せ座り込む。 晦日「えっと…どこに置いたっけな~」 可憐「さっきから気になっていたんですが、何を探しているんですか?」 晦日「ちょっと前にまとめた資料の原版よ。確かここら辺にあったはずなんだけど…………あったあった。」 そう言って晦日さんが取り出したのは一枚の紙、それを鞄にしまうと、 晦日「さて、帰りましょうか」 可憐「あ…はい。」 晦日「………?」 こうして、俺と晦日さんは生徒会室を出た。 その後、職員室に生徒会室の鍵を返し、正門に向かった…… のだが、 可憐「げっ!?」 あいつらは!! 生徒Aと生徒B! 頑張って振り切ったのに、ここで出ていけば奴らの餌食だ…… 可憐「……」 晦日「…?どうしたの可憐ちゃん?」 晦日さんは俺の視線の先を見る。 晦日「成る程……よし!可憐ちゃん!私に着いてきなさい!」 可憐「…へ?」 スタスタ歩いて行く晦日さんの後をおう。 着いた所は自転車置き場だ。 晦日「可憐ちゃん、これであそこを突破するわよ。」 可憐「これで…ですか?」 …そこには、白銀ボディの原付バイクがあった。 この学校バイク通学よかったのか? 晦日「さあ、可憐ちゃん!早く後ろに乗って!」 可憐「は…はい」 晦日「よ~し、見ていろ。織田勢に一泡吹かせてやる。」 可憐「…は?」 晦日「行くぜ相棒!!」 ブォォォン!! 可憐「!?」 俺達を乗せた原付バイクは狭い学校路を爆走しだした。 同時刻、山中高校正門前… 生徒A「なあ?ホントに可憐たんいるのか?もう帰ったんじゃねーの?」 生徒B「いや、まだだ、まだ校内にいる。」 ブォォォン!! 生徒A「!?な…何だ?」 晦日「イャッハァァァ!!」 生徒B「ヒィィ!!」 晦日「突破ァァァ!!」
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