第一章 出会い    幸せの予感

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裕也の突然のエスコートにDisneyなんてデートで行った事のない私は動揺したが受け入れた。 『その前に🎵』 と、考えていた出会った記念のプリクラを二人で撮ることにした。 狭い空間で触れ合うのは『お店』と違い若い私には恥ずかしさと歯痒さがあった。 しかしここで落ち着き色々と脳内でシュミレーションをした。 昼も過ぎる時間。こんな時間からDisneyへ行って楽しめるのか、経験の少ない私には少々不安があった。 電車を乗り継ぎ舞浜駅に着いたのは2時頃だった。 裕也は悠然とDisneyを目前にしてはしゃいだ子供の様だった。 これが年上のデートなのか? 行き当たりばったりで思い付くままに行動する。 その目茶苦茶さが高校時代にしていたお家デート、公園デート、映画、みなとみらい、などありきたりな私には新鮮だった。 今考えればDisneyも王道中の王道だが、その頃の私には充分楽しめる要素があった。 入園し子供の様にはしゃぐ二人。 お店での、サラリーマンとキャバ嬢ではなく純粋に男と女として楽しかった。 彼の子供の様な明るさは私を緊張させない為の大人の配慮だと分かったのはまだまだ先だった。 『子供みたいにはしゃいじゃって~🎵歳ごまかしてない?✨』 『だって楽しいものは楽しいじゃん☀』 手を繋いで園内を歩きワゴンで食べ物を買い歩き ミッキーの耳付きの帽子を被らされそのまま笑われ買い渡された。 二人は緊張も忘れ長く付き合っていたかのようにじゃれあっていた。 そんな楽しい時間は早く流れ去り閉園を惜しみながら私達は電車で帰路に着いた。
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