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ガシャン
多分、ガラスが割れた音。
その音で目覚めた。
誰がしたのかなんて、すぐに分かる。
この家には私ともう一人しかいないから。
「もうダメなんだろうね。」
そう、分かってしまった。…分かりたくなかったな。
私たちはこんな関係になるには相応しくなかった。私たちにお似合いなのは親友。
でも、それに気付かないフリをして、ここまでやってきたの。私自身のことばかり考えて。
でもね…
「私からちゃんと言わなくちゃ…。」
もうダメだから…。
私の自己愛に君を巻き込んでしまったから。だから、私から言うよ。
『もうこんなの止めよう』って…。
愛していたのに。
変わらない心。
でも、それだけじゃダメなの…?
言わなくちゃと思う度、私の世界が色褪せていく。
モノクロな私の世界に色を付けてくれたのは君だけだったから。
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