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そんな中に私がいたとき、たまたま窓からヒラリと花弁が舞ってきた。
その花弁は私の掌に落ちた。
そして気付く。
この花弁が花に戻ることはない。
この花弁は枯れるのを待つだけ。
私は、ずっと過去に住んでた。
それでいいと思ってた。
でもそれは、私たち…私の時間を止めている。
枯れてしまった花弁はどうにもならない。
それと同じ、離れてしまった私たちはもう元には戻らない。
歩きださなければいけない。
そんなの分かってる。
だから、まずはこの鎖を解いて…。
今まであったこと…。
いろいろあったけどそれを全部、思い出にして…
ちゃんと歩くから。
前にちゃんと…。
また友達でいられるように。
でもね、最後に一つ。
もし…もし、一度だけ願いが叶うならどれだけかかってもいいから、あの日の君に逢いにいきたいな。
枯れてしまった花弁だってできることはあるから…
End...
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