アレン・ウォーカー

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(純情少年) 私は朝起きるのが苦手。 日直なんて日はもう最悪。さっさと起きて、着替えて、ご飯食べて、靴履いて。一言も話さずに家を出る日、母はいつも地雷を踏まない様気を使って接してくれる。 だからとりあえず 行ってきます だけは、言うんだ。 黒板を綺麗にして、教室の空気を入れ替えて。軽く掃除をして溜まったゴミを捨てにいく。 ひとり黙々と仕事をこなし、ふと時計を見上げる。 私が来てから、20分は経った。そろそろ生徒が登校し始める時間帯。微かな声が廊下に響き始める。 一方私は 盛大に舌打ちをし、手に持つ黒板消しを勢い良く床に叩き落とした。 念入りに綺麗にしたおかげで煙は全く出なかったが、堅い部分も床に当たったためガコンと気持ち良い程大きな音が教室に響き渡り。 『…何でわたしひとりでやってるわけ!?』 意味わかんないから!!! 怒りを露わにしつつも八つ当たられた黒板消しをそっと拾う。そう、日直がひとりなわけがありません。もうひとり居ますよ。たいして話したこと、無いひとだけれど。 『アレン…ウォーカー‥』 まるで呪ってでもいるかの様にとびきり低い声でその名を呼ぶ。 私の手の中では、ギリギリと潰され悲鳴を上げる黒板消しがありました。 瞬間、スパァァンと壊れてしまいそうな勢いで教室のドアが開いた。その音に多少眉を反応させながらもあまり表情は変わらず、ゆっくりと視線をずらしてゆく。 そこにある、ひとつの陰。 「‥‥っぜー、はーっ」 『‥やぁ、おはよう』 「おはっ‥ょうございまっ‥‥」 .
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