第一章 やんちゃくれ

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俺は無我夢中だった。 初めて触れる女性の体。 恋愛などしたこともなく、いつも想像の中での一人上手。   『この感覚は何なんや!』   まさに女体に溺れていく自分が怖かった。     お兄さん、我慢しなくていいよ。 時間はたっぷりあるからね。     彼女は優しかった。 彼女は俺の体を全身を使って丹念に洗ってくれた。 子供の頃、母親と一緒に入った風呂を思いだした。 遠い昔の思い出だった。   彼女の乳房が背中を撫で、陰毛の感触が太股や腕に残る。 そして彼女の小さな手がいとおしいように俺の男性器を撫でまわした。 石鹸の泡に包まれ、手の温もりを感じた瞬間俺の頭は真っ白になった。     うっ、あかん!     全身の毛が逆立つような衝撃が頭の先から足の先に走った。     何分たったのだろう。 いや、何秒だったかもしれない。 俺の記憶は飛んでいた。 彼女の手の中で果ててしまった。 しかし、今まで自分で処理をしていた快感などは一体なんやったんやろうと思うほど違っていた。     彼女はシャワーで俺の体の泡を洗い落とした。 俺は恥ずかしくて彼女の顔を見ることができなかった。     お兄さん、元気だねっ!     そう言って、舌をペロッとだした。 癖なのだろうか。 その仕草が堪らなかった。     お兄さん、じゃお湯に入ってゆっくりしてね。     彼女は俺の手を取り湯舟に案内した。     湯舟に浸かり目を瞑った。 余韻に包まれながらも緊張していた体が弛緩するのが心地よかった。     彼女は洗い場の椅子を片付け、壁に立て掛けてあったマットを敷きシャワーで流した。 マットはビニール製で空気でパンパンに膨らんでいた。     俺は薄目を開けて彼女の体を観察していた。 着痩せするタイプなのか裸の彼女は出るところはしっかり出て、まさにトランジスタ・グラマーだった。 俺の緩んだ体の一部が既に変化をしてきていた。     彼女は俺の浸かっている湯舟に足元から入ってきた。     お兄さん、眠たいの?     えっ、眠たくないよ。 何か恥ずかしいねん。     あははっ、そうなんだ。     彼女は俺の両足の中にすっぽりと収まった。     わっ! やっぱり元気だねっ!     そう言って俺の男の部分を力を入れて握った。image=306172700.jpg
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