彼女の名前は森美咲

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「今日はハンバーグかい?」 レジを打ちながら聞いてきた 「はい。挽き肉が安いって貴士から聞いたんで」 「偉いねぇ、頑張るんだよ」 「ありがとうございます」 お金を渡しお釣りを貰うと、買った物をエコバックに入れスーパーを出た しばらく歩いていると、女の子が不良三人に絡まれていた 周りの通行人は見てみぬふり 今日は厄日か? 自分で言うのも何だが、俺はこういうのほっとけない人なんだ 「おい、嫌がってるだろ」 不良をどかして女の子を見てみると… 「お前!?」 学校で助けた女の子でした 「あ…!」 暗かった顔が一気に明るくなった 今日はとことん運が悪いらしい 「あん? なんだテメェ」 不良の一人が俺の胸ぐらを掴んできた 顔近い… 「関係無い奴は引っ込んでろ!」 そう言うと不良は俺を突き放した 「その子俺の知り合いなんだ。離してやってくれないか?」 自分から喧嘩は売らない 「そーゆー訳にはいかないんだな」 「そうそう、この子も俺達といる方が楽しいって言ってたしな」 下手な嘘にも程があるぞ…可哀想なやつらだ
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