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「・・・あいつの付ける香水には、アルコールがたっぷり含まれてるからな」
「エタノールは、平気なのに」
ポツリと呟いてしまった疑問に暇は言う。
「エタノールは毒素として、分解出来る造りなんだろ」
あっけらかんと言い切った。
「随分、適当な造りなんだな」
僕って。
「まあ、だから結局―――お前は“元”人間で、化け物としては出来損ないなんだよ」
出来損ない。
贋作、似非、紛い物。
フェイク、ダミー、コピー、そして。
「なあ“パチモン”、なんで無茶な戦り方した?餌なんて――――最初から暴利に訴えれば圧勝できたろ?」
「したくなか「改心なんか、するもんじゃねえ。・・・すんなよ、今更。自分のために・そんなん」
「心外だな。・・・もう人は食べないつもりなんだ」
そう。
そんな臓器使わないよって言ったら―ー、
「僕は生きれるか?」
「ロンモチ――」
答えは。
「NOだ」
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