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「宍戸さん!佐藤先輩!
おはようございます!」
「おぅ、長太郎。」
一つ後輩で、亮ちゃんのダブルスのパートナーの鳳長太郎(オオトリ チョウタロウ)くん。
身長が高くて、確か185㎝・・・
先輩である亮ちゃんより、10㎝少し高い、銀髪の子。
首にかけられた十字架のネックレスが印象深い、優しげな男の子だ。
「おはよう、鳳くん。」
亮ちゃんの彼女だからって律儀に挨拶をしてくれる彼は、とても可愛い。
「(大型犬みたい・・!)」
クスリと笑うあたしに、小首を傾げる表情も、見慣れたものだ。
「長太郎も、行くか?」
亮ちゃんの、長かった、茶色のポニーテール。
女の子顔負けな、サラサラヘアが、とても綺麗だったのを今でも覚えてる。
そんな髪も、今は短く整えられ、澄んだ空色の帽子を逆さ向きに被っている。
短髪の理由は、部活らしいけど、それはまた追い追い。
「いえ、今日は日直なので、先に行きますね。」
いつもはここで、三人になったりするけれど、
今日はどうも、二人のようだ。
「頑張れよ。」
「はいっ!
それじゃ、失礼します!」
亮ちゃんの言葉と、
あたしの微笑みに、
ペこりと頭をさげて、鳳くんは駆けていった。
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