01-始まり-

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  「っ…ん、」 ズルリと胎内から伊勢のモノを抜かれた瞬間自然と甘ったるい声が漏れてしまった。 それに気を良くしたのか俺の瞳に溜まった涙を優しく指で拭い去る伊勢。 不意に優しくなる伊勢の手つきにいつも俺は戸惑うばかりだった。 この行為に甘い言葉や感情は必要ない筈なのに何故? 伊勢との行為が終わればどちらがと言うわけでもなくこの場所から離れるのだが今日は立ち去ろうとはしない伊勢と身体を動かす事が出来ない俺。 「…どうした、疲れたか?」 「っせぇ…触るな」 子供をあやすように頭を撫でてくる伊勢の手を払う。 「ったく…最中は可愛いってのに…終わればすぐにこれか」 「誰が、かわっ!?…っぁ…」 可愛い、という言葉にガバッと身体を起こせば後孔から先ほどの行為の名残が漏れ出て声を震わしてしまう。 「…ふ…」 目を細めて笑う伊勢に何か言い返そうと思うもそれすら面倒になって床に伏せ、こういう関係になってしまった経緯を俺は思い起こした。  
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