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「よぉ…随分色っぽい格好してるじゃねぇか」
「…伊勢…」
扉が開き入って来た人物に特に驚く事は無かったが、目が合うや否や、喉を鳴らして俺の姿を笑う伊勢に俺は眉を顰めた。
「どうした?」
「あ゛?」
「欲求不満、って顔してるぜ?」
「は?何…」
「高沢か?」
「…っ…」
「ふ…図星か」
「っせえ!」
「…ま、所詮『叶わぬ恋』だもんなぁ?」
挑発するようにニヤニヤと笑って言う伊勢を殴ってやろうと構え拳を振るうが呆気なく腕を掴まれ耳元で囁かれた。
「な…んで…」
「お前、高沢をどういう瞳で見てるか知ってるか?」
囁かれた内容にも驚いたが諭すように続けられた言葉にも驚いた。
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