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伊勢の身体を突き飛ばし吹き込まれた吐息と声を拭い去るように服で耳を擦る。
「ざ、けんなっ!誰がお前のっ…!」
「…良いのか?高沢の奴にバレて困るのはお前だろう?」
「っ…」
「女好きの高沢が…いくら相棒のお前でも男なんかに好かれてると知ったら…どう思うだろうな」
確かに、和人は女が好きだ。
相棒の俺が女なら、と言うぐらいなのだから…。
だけど、俺の思いを知られたら…?
そんなの、この関係が崩れてしまうに決まっている。
「言われると、困るに決まってるだろっ…!?」
「ギブ&テイクだ。
黙っててやるかわりに身体を寄越せ。
簡単な事だろう?高沢に抱かれるも俺に抱かれるも…男に抱かれる事に変わりはないんだからよ…。」
確かに男に抱かれる事に変わりはないかもしれない。
だけど…
「1日、待ってやるよ…電話して来い」
そういって、立ち去ろうとする伊勢。
「ま、てよ…」
「…あ?」
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