歯医者サン

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『ガスッ』 『ゴスッ』 …カカトが唸る……… 今日も俺のホワイトカラーのドクターマーチンはとどまる事を知らない。 ちょっとサイズが大きめなのが痛いところだが、その辺もお気に入りの1つだ… しかし… …大きいなりの欠点もある それなりの距離をこのブーツで歩くといつの間にか靴下がおそ松君のイヤミ状態になる事もしばしばだ…… やはり靴は自分の足に合うサイズを選ぶべき………… そんな事を考えていたらいつの間にか到着していた。 ……そりゃそうだ…… 歩いて1分だもん。 『よし……』 俺は高鳴る鼓動を落ち着かせるように、タバコを大きく吸い込んだ……………… 頭が冴えてきた…… 気分はまるで神宮寺三郎だ。 最近は俺のような愛煙家にとっては辛い時代になり、 タバコ1つ吸うのも一苦労なわけだ。 『グシッ!』 俺はまるでアリを踏み潰すかのようにタバコを足でもみ消す… タバコの息の根を完全に止めたのだ…… ……ポイ捨てだ…………… 俺は無惨な姿のタバコを横目に店のドアに手をかけた ……動悸が苦しい…… 今日も血管が一本足りない俺の心臓は絶好調だ…。 『ガチャン…』 重々しく扉が開く さぁ…行こうじゃないか!
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