第一章 ~機械なんかぶっ飛ばせ~

3/18
前へ
/41ページ
次へ
「くっくっくっ、そろそろ理解できなくなってきたか? まぁいきなりなんて無理な話しだよな」 可笑しそうに笑うおっさんに、とうとうブチッと何かが切れた。 「うっせーんだよっ!! アンドロイド? キメラ? はぁ? おっさん、なんかヤバい薬きめちゃってんじゃないの? ヤダヤダ、いい年してパキってんじゃねぇよっ!」 思い切り叫ぶように言うと、幾分すっきりした。 …が、気まずい雰囲気。 やっべぇ、またKYしちゃったよ。 まぁいいか、これが俺なんだから。 「んじゃ上行って見てこい。 今のお前さんの発言が、どれだけ滑稽か分かるで」 「はっ、上等だね。 散歩してくらぁ」 ドアノブに手をかけると、おっさんが声をかけてくる。 「おい、こいつだけは着ておけ」 そう言って、黒いローブを投げてくる。 お下がりは嫌いだぜ? 「尻ふく紙にもなりゃしねぇ」 投げられたそれをキャッチせず、そのまま下に弾く。 「あーぁ、ヤバくなったらこの部屋は開けとくからよ。 ま、その前に死ぬかもしれんけど」 ガチャン… 俺は扉を閉めた。 うわぁ…なんだあれ…。 なんか歩いてるよ、ガシャンガシャン言いながら。 引くわぁ…。
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加