第一章 ~機械なんかぶっ飛ばせ~

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その問いに、断る必要などあるのだろうか? 絶対的に誰かといたほうがいいに決まってる。 情報も入るし、自身の身を守れる。 迷う必要がない。 「むしろこっちからお願いするよ。 仲間に入れてくれ」 ソファーに座ったまま膝に手をおき、頭を下げた。 命あってなんぼだね。 「OKOK、よろしく頼むよ。 あとでうちのリーダーにも会わせるからよ」 おっさんがリーダーじゃないのかよ。 さっきは偉そうに設立したとか言ってたくせに。 「あ、名前聞いてなかったな。 なんつーの?」 「美鞍 十字(みくら とおじ)」 「俺は藤田 明日真(ふじた あすま)っつーんだ。 もうおっさんなんて言うなよ?」 「んじゃ少年もなしで。 これでも20歳なんだけど」 プッと笑うおっさん。 へぇへぇ、どうせ俺はベビーフェイスですよ。 「そうか、てっきりよくて高1くらいかと…」 「おっさん、やっぱりおっさんはおっさんだっ!」 「んまぁ、あれだ、十字のドンマイな話はこのへんにしてだな」 「どのへんがドンマイだこの野郎」 バカにしたように笑って頭を撫でるおっさん。 うぜぇ、マジうぜぇ。 「十字、お前さんはどっからここに来た?」 「ん? ここより東の町だけど」
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