第一章 ~機械なんかぶっ飛ばせ~

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「例えば何か入れてた物はなんだ?」 「アルバムとか…漫画とか?」 アルバムを探して押し入れ入ったんだよな。 「じゃあそれでいい。 欲しい物をイメージしながらそのポーチに手を入れるんだ」 アルバム…アルバム…。 「ちなみにそのポーチは〝Call Back〟と呼んでいる」 アルバム…ア…アルバム… 「召還とかそんな意味なんだがな。 名付けたのは…なんと俺なんだ」 ア…アル… 「略してCBとか言ってな。 いやまさかこんなに世間に浸透するとは」 「うっせーっ!! 集中できねぇだろうがっ!!」 「お…おぉ、すまん」 ったく、お喋りなおっさんだな。 イメージしてCBに手を入れる。 なんだかムニャムニャするぜ。 あ、なんか手に当たった。 ちょっと戸惑いながら掴んで引き上げる。 CBよりも遥かに大きいアルバムが、なんの抵抗もなく出てきた。 なんじゃそりゃ! 「懐かしい…」 「なんか変わったところはないか?」 「いや…変わってないかな」 表も裏も変わってない。 変わっているわけがない。 「開いてみろ」 「…なんか恥ずかしいな」 開いて覗き込もうとしたら、覗き込もうとしなくても良かった。 …ホログラム?
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